モチベーションの上げ方を理論と事例で解説

教養

モチベーションと生活は強く紐付いています。

仕事、勉強、部活、恋愛、、、何かの目標を達成するためにはモチベーション維持が必要不可欠ですが、

モチベーションを維持するということは非常に難しいのです。

皆さんはこんな風になったことはありませんか?

■毎朝起きると仕事に行きたくないと感じる
■練習がきつくて部活を辞めたいと思っている
■勉強をしようとしても継続できない
■ダイエットに挑戦したけど3日坊主になってしまった

これらはモチベーションが低下した結果、目標を達成できなかったという事例やね

こういった事例を解決するために、今回は「モチベーションを上げる仕組みと管理方法」について解説していきます。

この記事のポイント
・モチベーション理論を体系的に学ぶ
・モチベーションが上がる仕組みとは何か
・外発的動機づけと内発的動機づけを駆使した管理方法とは

モチベーションとは

モチベーションとは、人の行動を喚起する内的要因のことで、「動機づけ」とも呼ばれます。

簡単に言うと、何かの目標を実現する上で必要なやる気の源泉です。
 モチベーションは成果や生産性に直結する重要なファクターとなります。

本項ではモチベーションが高まる仕組みを明かす研究である「モチベーション理論」について解説していくよ。

モチベーション理論について

モチベーション理論は1950年代に広く研究が行われ、現代でも次のようなものがよく知られています。

それぞれ簡単に解説していきます。

マズローの欲求階層説

よく見る図

マズローは人間の欲求には次のような5段階の階層が存在していることを提唱しました。

1 自己実現欲求:自分の持つ可能性を最大限発揮したい
2 生存欲求:存在価値を認めてもらいたい
3 社会的欲求:集団に所属したい
4 安全欲求:安全・安定した環境にいたい
5 生理的欲求:生命を維持したい

そして低次な欲求が満たされれば、高次な欲求を求めるようになると説いています。

つまり、マズローは最終的に自己実現欲求に向けて人のモチベーションは上がっていく(動機付けられていく)としているのです。
ポイント
マズローは、承認欲求(他人から褒められたい・認められたい)よりも高次元に自己実現欲求(自分の持つ能力を最大化したい)を置いている。

マクレガーのX理論・Y理論

マクレガーは「マズローの欲求階層説」をもとに、人の特性に基づいたX理論とY理論を展開しました。

■X理論:「人は本来怠け者で、強制されなければ仕事をしない」という考え
⇨マズローが提唱した低次元な欲求を多く持つ傾向があり、命令・強制といった管理方法が必要となる

■Y理論:「人は生まれながらに嫌いということはなく、条件次第で進んで責任を取ろうとする」という考え
⇨マズローが提唱した高次元な欲求を多く持つ傾向があり、裁量を持たせてあげる管理方法が必要となる

個人的には、人は性悪説であることを推してます

現代ではX理論による管理手法が当てはまる場合もあれば、Y理論による管理手法が当てはまる場合もあります。

しかし、X理論による管理(命令・強制)は低次元の欲求が満たされない未熟な環境において有効だとされますが、

よりモチベーションを向上させ成熟した状態にするためにはY理論による管理(裁量権の譲渡)を目指すべきだとされています。

ポイント
マクレガーは、X理論によるモチベーション管理とY理論によるモチベーション管理を状況によって使い分ける必要があるが、最終的にはY理論の管理を目指すべきであるとしている。

デシの内発的動機づけ理論

デシは、「内発的動機付け」と呼ばれる理論を発展させた人物です。

人がモチベーションを高めるには次の二種類のものがあるとされています。

■内発的動機付け:自分の内側にある要因(楽しさ、やりがい など)によってモチベーションが上がること

■外発的動機付け:自分の外側にある要因(賞賛、叱咤、給与 など)によってモチベーションが上がること

ここで重要なのは、外発的動機付けよりも内発的動機付けによって高められたモチベーションの方が、

楽しく・質が高く・長続きすると言われているのです。

やる事自体を楽しんでいる人って失敗してもいいと思ってるから無敵なんよ

ポイント
デシは、周囲から与えられるものによって高めるモチベーションよりも、自分の内側にあるものによって高めるモチベーションの方が質が高いとしている。

モチベーションが上がる仕組み

モチベーション理論は分かったけど、どうやって応用すればいいの?

それでは、モチベーションが上がる仕組みを説明していきます。

「報酬」が人のやる気を上げる?

自分が行ったことに対して報酬を貰えると嬉しいし、「次も頑張ろう!」と思いますよね。
なので、一見報酬が高まればそれだけモチベーションが上がるように思えますが、これは危険です。

目標の実現ではなく、報酬を得るということが目的化してしまう危険性があるよ

報酬によってモチベーションを上げる方法は、モチベーション理論に当てはめると次のようになります。

マズローの欲求階層説では「生存欲求」
マクレガーのX理論・Y理論では「X理論」
デシの内発的動機づけ理論では「外発的動機づけ」

つまり、あまり良い状態ではないのです!

しかし、報酬によってモチベーションを上げる方法にもメリットがあります。

1 モチベーションの上げ幅が大きい
2 即効性がある
3 実現性が高く、実行しやすい
4 単純な作業に対しては効果的

そのため、以下のような例では報酬によってモチベーションを上げる事が有効です。

✓部屋の片付け⇨片付けが終わったら美味しいものを食べる
✓日雇いのバイト⇨給与が出来るだけ良いところで働く
など
まとめ
報酬によってモチベーションを上げる方法は、”即効性がある””単純な作業には効果的”などのメリットもあるが、モチベーションの維持には向いておらず、報酬そのものが目的化してしまう危険性がある。

質の高いモチベーションをつくるためには

それでは、長続きするような質の良いモチベーションをつくるにはどのようにしたら良いでしょうか?

ここでは以下を意識しなければいけません。

マズローの欲求階層説では「自己実現欲求」
マクレガーのX理論・Y理論では「Y理論」
デシの内発的動機づけ理論では「内発的動機づけ」

報酬によるモチベーションとは逆の状態を目指すってことね

このような良い状態を目指すには以下のような方法を行う必要があります。

成功体験を蓄積すること

成功体験を蓄積することで、有能感が高まると言われています。

他者よりも優れている、もしくは自分の行動が他者の役に立っているという実感に繋がります。

すなわち、自分自身の能力が向上していると感じることが楽しさ・やりがいとなり、長期的にモチベーションを維持することができるようになるのです。

能動的に行動すること

主体性を持って行動することで、自己決定の感覚を高めると言われています。

自らの意思で行動を選択していくことで、結果の原因が自身の行動にあると自覚することに繋がります。

“自分ごと”として捉える事で、なりたい姿に自分が近づいているという実感を持ち、自己実現の欲求を満たすようになります。

目的・目標をして認識する

何のために今行動しているのかを認識することで、目標を明確化することに繋がります。

目標を都度確認することで、手段が目的化してしまうことを防ぐことができます。

すなわち、目標に向けて行動するプロセスでたのしさ・やりがいが薄れることを抑止することに繋がります。
まとめ
質の高いモチベーションを保つには次の3つを意識することが大切!
■成功体験を蓄積することで有能感を高める
■能動的に行動することで自己決定の感覚を高める
■目標・目的を再確認することで手段の目的化を防ぐ

パターン別に見るモチベーションの管理方法

ここまでにモチベーションを上げる仕組みと応用方法を解説しました。

モチベーションを維持するための管理方法について、より日常に落とし込んだ事例としてご紹介していきます。

仕事の例

\こんな人のモチベーション管理とは?/

仕事に行くのが面倒くさい
しょうもない業務にうんざり

モチベーション管理のポイント
■上司からの指示ではなく、自分で目標設定を行い、何をやるべきかを考え行動する

■自分の業務が最終的に何に繋がっているのかを考え、小さな業務の先にある価値について認識する

部活の例

\こんな人のモチベーション管理とは?/

周りよりも下手で練習に行くのが辛い
監督から褒めて貰えないのが苦痛

モチベーション管理のポイント
■できるようになった事、上手くできた事を記録し、小さな事でも成功体験として蓄積していく

■何がきっかけで始めたのかを振り返り、”楽しむ”ことが目的となるように意識を変える

ダイエットの例

\こんなモチベーション管理とは?/

すぐに成果が出ずに、徐々に億劫になっちゃう
ダイエットそのものが辛い

モチベーション管理のポイント
■芸能人を自分のなりたい姿に設定し、”この体型になる”という意思を確認する

■体重を毎日チェックし、減っていく数字を見ることでダイエット自体を楽しいものにする

さいごに

いかがでしたでしょうか。

気合いや根性論ではなく、理論に沿ったモチベーションの上げ方と、日常のモチベーション管理方法について紹介しました。

自分のモチベーション管理だけでなく、周囲のモチベーション管理にも応用できる内容となっていますので、是非活用してみて下さい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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